心の解析メモ〜個人的心理学整理ノート〜

ビジネス&普段に役立つ心理学

360度評価は報酬と連動してはいけない

360度評価。皆さんの会社では実施してますか?

その評価、人事評価として報酬に反映されますか?それとも実施、フィードバックを受けるだけで、お給料には関係ない話になってますか?

どちらでしょう。

360度評価のお話。

360度評価の問題点

巷で言われるのは、お互いに評価することになるので、評価全体がお互い様効果で歪められてしまう可能性が出てきてしまう点。

自分も同じ人に評価されることを考えたら、厳しい評価はつけにくくなったりする。

※360度評価自体の問題というより、この条件下では評価内容にバイアスがかかるので、実施の意味がないというのが正しいのかもしれない。

このような点を問題点とする意見を聞く。

360度評価の評価結果の傾向性

実際に実施した場合に、評価結果自体に傾向性が出てくることが確認されている。評価自体の精度に問題が出てしまうということである。

具体的には360度評価の場合、評価軸で提示されている指標全体が高めになる人、低めになる人が多発すると言われている。

ハロー効果というものがある。評価基準に関係ない人に対する印象が各評価軸に影響してしまう現象であるが、これに該当するのかもしれない。

注:過去の記事 

人事評価する時に気をつけたいこと - 心の解析メモ〜個人的心理学整理ノート〜

 

普段関わっている人の場合、その人に対する全般的印象が元々あり、いざ評価するということになって細かな評価軸がそれぞれ提示されていても、その評価軸に、その印象が反映されてしまうことは容易に想像できる。

その全般的印象が、仕事の中だけでの印象なら、妥当な可能性もゼロではないが、仕事外の付き合いもある人があったり、趣味が同じ人がいたり、性格が似ている人がいたり、でバラツキが出るので、形成された印象が仕事上の評価として正しいかは不明である。よって、この事象は恐らく、問題があるということになる。

 

360度評価を有効に使うには?

となると、双方、評価によって不利益が発生しないことを確認した上での評価が絶対的に必要ということになる。

その前提で、結果を活用することにより、確認の自己評価と、実際、他者から見てどうなのかのギャップを確認でき、評価者、被評価者がお互いに改善を期待できる。

人はそもそも放っておくと、自己評価は高めになりがちになると言われている。

その補正としても有用。

 

まとめてみて

あちこちで360度評価しています、というのを見かけます。

その360度評価の実施条件によって、有用性自体も変わってしまうんだな、と気づき、道具も使いようなんだなと思いました。

なかなか、率直に評価のような内容を言葉にするのは難しいですが、その直截な影響を外してあるかどうかで評価の内容自体が変わってしまうことは考えてみれば当たり前ではあるので、その後の挙動、目的が大事、というということですね。

 

 

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